あったか生活 2024年10月4日

冬寝る時の布団の寒さ対策~これなら出来そう!簡単で効果的なコツとは

冬に寝る時、布団の寒さ対策にはどんなグッズを使用するのが良いと思いますか?湯たんぽやレッグウォーマーなど人によって様々あると思います。今回は冷え性で普段から様々なあったかグッズを試し工夫をしていらっしゃる「笹田けいこ」さんに、実際に使って良かった冬寝る時のあったかグッズと効果的な使い方を聞いてみました。冷え性や寒冷地にお住まいの方は是非参考にしてみてくださいね。

イラスト:あきちゃん
あきちゃん

私、冷え性で冬寝る時の布団の寒さが苦手なんです。良い解決方法はありますか?

イラスト:しろくま博士
しろくま博士

あったかグッズを効果的に使うと良いですよ。今回は冷え性体質の「笹田けいこ」さんに聞いてみました。

#01 冬寝る時の布団の寒さ対策には何を使う?

[執筆者情報]

笹田けいこさん

笹田けいこさん

山歩きと、自然に囲まれた暮らしを愛するライターです。

庭でとれた果実からジャムを作り、剪定した枝で草木染をし、着古した洋服を裂いて布を織っています。
でも、一方で、数百メートル先のスーパーでさえ車で行ってしまう、だめなおばちゃんです。

 寒さで寝られない時って、つらいですよね。
 私も冷え性のため、寒さで肩やふくらはぎが冷えて、骨の芯まで痛みを感じることもありました。また、掛布団と敷布団の隙間から冷たい空気が入ってくるのも感じて、なかなか寝付けませんでした。
 そんな私が、室温が低くてもすぐに寝付くことができるようになり、朝までトイレにさえ起きないでぐっすり眠ることができるようになったのは、いくつかのあったかグッズのおかげです。すべての方に効くかはわかりませんが、寒さで寝られないという方の参考になればと思い、紹介します。

01:肩当てとレッグウォーマー

 もう何年も愛用していて手放せないのが、肩当てとレッグウォーマーです。
 肩当ては、厚手のフリース製で、掛布団や掛毛布の隙間から入ってくる冷気で肩が冷えるのを防いでくれます。もこもこしていて、スタンドカラーなので首回りも暖かいです。
 寝ているとき、布団を掛けても首周りに隙間ができてしまうので、肩口がどうしても冷えてしまいます。寒さで寝付けない最大の理由が肩の冷えなので、個人的には一番のおすすめグッズです。

肩当て
肩当て

 また、首、手首、足首の「三首」は冷えを感じやすい所だといわれますが、私の場合は、「足首からふくらはぎ」が冷えに弱いので、使い古したゆるゆるのレッグウォーマーをつけて寝ています。

レッグウォーマー

 肩当てとレッグウォーマーの2つで、かなり冷えが軽減されます。
 肩当てとレッグウォーマーのメリットは、手軽で、ランニングコストもかからないことです。デメリットは、厚手の肩当てでも、肩の冷えを完全にシャットアウトするのは難しいということです。

02:フリースの掛布団カバー

 年齢を重ねるごとに寒さがますますこたえるようになってきたのか、昨シーズンは掛布団と敷布団の間のあちらこちらの隙間から入ってくる冷気に耐えられなくなりました。
 これまでは毛布の上から羽毛布団を掛けていたのですが、羽毛布団の上から毛布を掛けたほうが暖かいといわれています。とはいえ、肌触りの冷たい羽毛布団が肌に直接接するのは寒すぎると思い、フリース生地の掛布団カバーを新たに購入し、羽毛布団の上から毛布を掛けてみました。
 すると、フリースの肌触りが暖かくて、気持ちよく寝られるようになりました。しかも、実際に使ってみてわかったのですが、布団カバーが体に密着して隙間が少なくなったので、本当に暖かくなりました。フリース生地が柔らかいので、身体に沿いやすいのです。

フリース
フリース

布団カバーが身体に沿っていることをお伝えするために、掛布団を少しめくった状態で、撮影してみました。
 暖かさがあまりに嬉しくて、夫や年老いた親、離れて住む子供にもフリースの掛布団カバーをプレゼントしました。
 フリースの掛布団カバーを使用するメリットも、手軽で、ランニングコストがかからない点です。デメリットは特にありません。ただ、使用する前は静電気が起こるのではないかと心配でしたが、実際には静電気に悩まされたことはありません。商品によるのかもしれません。

03:蓄熱式湯たんぽ

 ネットやテレビで紹介されていたのを見て、良さそうだと思い、蓄熱式湯たんぽを購入してみました。
 夜寝る時以外にも、テレビを見るときや、スマホをいじるときに、お腹に当てたり、背中に当てたり、膝の上に置いたりして重宝しています。20分ぐらいコンセントにつなぐと温まり、5時間くらい温かさが続きます。コードレスなのでどこにでも持ち運ぶことができ、手軽に使うことができます。この湯たんぽを使うようになってから、使い捨てカイロの使用頻度が減り、経済的だと感じています。

蓄熱式湯たんぽ

 寝るときは足元に置いたり、お腹に載せたり、肩を温めたり、その時の冷えている箇所を温めています。布団に入った時に温かい湯たんぽがあるのは、幸せを感じます。アンカでも同様の効果はありますが、コードがないので、アンカよりも湯たんぽのほうが取り回しに優れています。
 蓄電は、専用の器具をセットして、コンセントにつなぐだけです。難しい操作はありませんが、袋から出して平らな場所で行います。

蓄熱式湯たんぽ
蓄熱式湯たんぽ

 蓄熱式湯たんぽは中に液体が入っているので、体の凹凸に合わせて形が変化します。温めたい箇所にピッタリとフィットするので、温め効果が高いです。
 なお、蓄熱式の湯たんぽにはふわふわのおしゃれなカバーが付属していたのですが、本体の出し入れ、特にカバーに入れるのが大変です。私が下手なだけかもしれませんが、本体の寿命を短くしてしまいそうに感じたので、巾着型のカバーに変えました。
 蓄熱式湯たんぽのメリットは扱いが簡単なことですが、デメリットがいくつかあります。まずランニングコストとして、電気代がかかることです。とはいえ、消費電力は1時間当たり270wで、蓄電している時間だけしか電気代がかからないので、他の暖房器具に比べれば低コストです。2つ目は寝る前にあらかじめ蓄電する必要があることです。寝ながら蓄電はできないので、カバーから出して蓄電し、終了したらまたカバーに入れてから使用という作業が毎日必要です。3つ目のデメリットは、電化製品なので故障したら使用できなくなるということが挙げられます。1年間の保証はついていますが、まだ1シーズンしか使用していないので、長く使えるものかどうかは分かりません。
 デメリットはありますが、私にとってはデメリット以上にメリットが大きいです。

04:お湯式湯たんぽ

 蓄熱式湯たんぽがとても気に入ったのですが、災害備蓄品として電気を使わない従来型の湯たんぽも必要だと感じ、新たに購入しました。お湯式の湯たんぽも温かく、気持ちよく眠りにつくことができました。手軽さでは蓄熱式に軍配が上がるので、お湯式湯たんぽは冬用災害備蓄品の箱に入れてあります。

お湯式湯たんぽ

 お湯式湯たんぽの材質や形はいろいろあります。ホームセンターで購入したのですが、たくさんあって、驚きました。
 昔ながらの金属製の物は直火で温めることができるので、お湯を入れ替えしないで使えて経済的ですが、熱くなった本体の取り扱いに自信がないのでやめました。
 ゴム製の物はかわいらしいと思いましたが、自立しないので、お湯を入れるときのことが不安でやめました。
 それでプラスチック製を選びました。プラスチック製といっても、円形、楕円形、立つタイプなどいろいろな形が売られていましたが、「お湯を入れたり、捨てたりするのが簡単ですよ」という売り場の方のアドバイスで、「立つタイプ」にしました。触り心地は今一つですが、持ち手がついているためカバーに入れるのも簡単で、売り場の方のアドバイスに感謝しています。

お湯式湯たんぽ
お湯式湯たんぽ

 ちなみに、お湯式湯たんぽには巾着型のカバーが付属していましたが、とても使いやすいので、蓄熱式湯たんぽのカバーとしても使用しています。
 お湯式湯たんぽのメリットは、電気がなくても使えることです。とはいえ、お湯を沸かさなければいけないので、ランニングコストがゼロではありません。デメリットは、毎回お湯を沸かして入れる作業が面倒だし、お湯を入れるときにやけどをしないように気を使うので、やや負担感があります。

05:電気毛布

 2024年1月、能登半島地震が発生しました。我が家の防災グッズも見直し、冬の車中泊に備えて、新たに電気毛布を購入しました。ただ、災害時専用として「いざというときのためにしまっておく」のはもったいないので、車ではなく、家で日常使いしています。

電気毛布

 この電気毛布が加わったことで、寝るときの寒さの悩みは解消されました。布団に入った瞬間に暖かさに包まれ、「眠れない」という悩みが嘘のように消えてしまいました。
 掛敷兼用タイプの電気毛布ですが、寝るときは敷毛布として使っています。布団に入る30分前くらいにはスイッチを入れ、予熱しておきます。ずっとつけておくとのどが渇いてしまうので、床に就くときにタイマーで1時間後にスイッチが切れるように設定しておきます。タイマーが切れても、肩当て、レッグウォーマー、フリースの掛布団カバー、湯たんぽと何重にも暖かグッズで守られているので、寒さで目が覚めることもありません。朝までぐっすり眠ることができ、朝の目覚めもいいです。
 電気毛布には、敷毛布専用の物、掛毛布専用の物、掛敷兼用の物などあります。私は敷いたり、掛けたり両方の使い方をしたかったので、掛敷兼用タイプを選びました。寝るときは敷毛布として使いますが、ソファーに座っているときに、膝に掛けるなどの使い方をしています。毛足が長いタイプなので、電気を切っていても、ある程度暖かいです。
 電気毛布のメリットは、暖かさをダイレクトに感じることができる点です。デメリットはいくつかあります。まず、電気代がかかること。消費電力は70wですが、実質毎日1時間半しか通電していないので、低コストだとは思います。2つ目として、故障のリスクが心配ということです。洗濯機で洗えると書いてあるので、実際に洗ってみました。今のところ問題ありませんが、ネットの口コミで「洗濯したら電気が入らなくなった」というものがありました。3つ目として、電気毛布とアンカや湯たんぽの併用ができないことです。電気毛布の中に張り巡らされている電線が一部分だけ加熱されることで、やけどや回路の故障の原因になるそうです。ですから、電気毛布を使用するときは、湯たんぽは電気毛布の電線が入っていない端の部分に置くようにしています。

「寒くて寝られない」をどう解決するか?

 長年使ってきた肩当てとレッグウォーマーだけでは寒くてなかなか寝付けませんでしたが、昨冬新しく仲間入りした、フリースの掛布団カバー、湯たんぽ、電気毛布の3つは、私にとってなくてはならない冬の睡眠グッズとなりました。まさに三種の神器です。
 三種の神器に守られて、布団に入った時の暖かさはマックスです。けれども一時間後には電気毛布はただの敷毛布となり、朝目覚めた時には湯たんぽは布団の外で見つかります。無意識のうちに、自分で湯たんぽを蹴飛ばしてしまったようです。「三種の神器」と言いながら、一晩中守ってくれているのは三種の中ではフリースの掛布団カバーだけなのです。
 「寒くて寝られない」という悩みは、私の場合、正確には「寒くて寝付けない」だったのです。一晩中マックスの暖かさである必要はなく、眠りにつくときの温かさがマックスであることが重要なのだと実感しています。そして、フリースの掛布団カバーや肩当て、レッグウォーマーなどの温かさを逃がさないグッズがあるから、一晩中気持ちよく眠り続けることができるのです。
 電気毛布を一晩中使用すると、暖かさ以上に、のどの渇きや低温やけどなど別のリスクが発生します。湯たんぽも、低温やけどの恐れがあるので、身体から離して使用することが推奨されています。暖かグッズは、長時間使ったほうが温かいと思っていましたが、実はそうではなく、それぞれ効果的な使用方法があるのだと、改めて感じました。
 寒さで寝付けないという人には、まず床に就いた時に感じる温かさを最大限にし、そのあとは緩やかに体を温めるグッズに頼るのが効果的です。

イラスト:あきちゃん
あきちゃん

あったかグッズと効果的な使い方、とても参考になりました!

イラスト:しろくま博士
しろくま博士

そうですね。暖かさは寝付くまでを最大にして、その後は緩やかするというのもポイントですね。笹田さん、どうもありがとうございました。

#冬

#寝る時

#寒さ対策

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